基準適合体制の整備を根拠とした越境移転における情報提供


質問

基準適合体制の整備を根拠に個人データの越境移転を行っています。この場合の本人に対する情報提供について、改正法上、どのような対応を行えばよいでしょうか?

回答

個人情報保護法の令和2年改正により、基準適合体制の整備を根拠として個人データの越境移転を行う事業者は、本人の求めに応じて、必要な情報を本人に提供しなければならないことが新たに規定されました(改正法24条3項)。

情報提供を行う必要がある場合

基準適合体制の整備を根拠とした越境移転における情報提供は、本人の求めがあった場合にのみ必要となります。この点は、本人の同意を根拠とした越境移転の場合(本人の求めがなくとも同意取得時に情報提供を行うことが必要。改正法24条2項)と異なります。

なお、基準適合体制の整備を根拠とした越境移転における情報提供は、情報提供により貴社の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合は、実施しないことが可能です(改正規則11条の4第3項)。もっとも、この「著しい支障」とは、業務の実施に対する単なる支障にとどまらず、より重い支障を及ぼすような例外的な場合に限定されます。「開示すべき情報の量が多い」「本人に関する情報の特定に手間や時間がかかる」という理由は「著しい支障」に該当しません(ガイドラインQ&A)...

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