世界各国のDPO設置義務に関する最新動向(2021年4月15日時点)


IIJでは前回の2021年1月14日版に続き、日本企業からお問合せの多い①38ヵ国・地域、②17調査項目を対象に、西村あさひ法律事務所の協力も得て、この度「世界各国のプライバシー保護規制の概要一覧(グローバル・オーバービュー)」の更新版を作成しました。対象国について、前回の31ヵ国に加え、今回7ヵ国(バーレーン、バングラデシュ、ラオス、サウジアラビア、スリランカ、アラブ首長国連邦(アブダビ)、英国)を追加しています。なお、前回から更新がなかったのは、計8ヵ国(アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、香港、マカオ、ニュージーランド、ロシア))となります。

今回も世界各国のData Protection Officer(”DPO”)またはChief Privacy Officer(”CPO”)の設置義務について調査しており、設置義務を課している国・地域は、下記の3つに分類できるようです:

1. DPOまたはCPOを設置する義務あり EEA、英国、イスラエル、インド、インドネシア、カナダ、シンガポール、タイ、アラブ首長国連邦(ドバイ)、ニュージーランド、フィリピン、ブラジル、メキシコ、ロシア、中国、南アフリカ、台湾、韓国、ラオス
2.    DPOまたはCPOを設置することを推奨(設置による義務の免除がある場合を含む) アルゼンチン、ケニア、スイス、バーレーン
3.    DPOまたはCPOを設置する義務、もしくは推奨するような条項は現状見当たらない カリフォルニア、オーストラリア、カタール、カンボジア、トルコ、ベトナム、マカオ、マレーシア、ミャンマー、日本、香港、バングラデシュ、サウジアラビア、スリランカ、アラブ首長国連邦(アブダビ)

EEAと英国のDPOは独立的な立場としてそれ自身責任を負わないのに対して、それ以外の国の責任者はプライバシー保護に責任を有する立場となります。

グローバルマップ上で上記3分類を国・地域別に色付けすると、下記の通りとなります:

DPOまたはCPOの設置義務の詳細情報については、下記レポートの「DPO設置義務」にて確認可能となっています:

IIJ DPO/CPO補佐サービス

IIJはお客様の個人データを大量にお預かりするクラウドサービスプロバイダとしての立場から、GDPR施行前からEUをはじめ各国のプライバシー保護法への対応を進めて参りました。IIJはこの知見を生かし、グローバルにビジネスを展開している、またはこれから展開しようとしている企業及び企業のDPO/CPOに対し、プライバシー保護法とITセキュリティに高い専門性を持つプライバシー保護法コンサルタントが、各国のプライバシー保護法の調査とその対応をサポートします。本サービスは、各国拠点のプライバシー保護法コンプライアンスを管理するために、日本本社に統括DPO/CPOを設置する形式も、日本本社及び各国拠点にDPO/CPOを設置する形式もサポートします。詳細はこちらをご参照ください。

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