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個人情報保護委員会 不適正利用の禁止・利用停止等の論点資料を公開


資料の公開

日本の個人情報保護委員会(PPC)は、2021年2月19日に開催された個人情報保護委員会の配布資料①「改正法に関連するガイドライン等の整備に向けた論点について(不適正利用の禁止)」と②「改正法に関連するガイドライン等の整備に向けた論点について(利用停止等)」を公開した。

不適正利用の禁止

改正個人情報保護法(以下「改正法」)では新たに「個人情報取扱事業者は、違法又は不当な行為を助長し又は誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない」(16条の2)という条文が新設された。
今回公開された資料①で、「違法又は不当な行為」とは、「個人情報保護法その他の法令に違反する行為」や「個人情報保護法その他の法令の制度趣旨や公序良俗に反している等、社会通念上、適正とは認められない行為」が挙げられると説明している。
また、「誘発するおそれ」の「おそれ」は、個人情報の利用により違法又は不当な行為を冗長又は誘発することについて「社会通念上蓋然性が認められるか否か」に加え、「個人情報の利用時点における事業者の認識及び予見可能性も踏まえて判断される」という方向性が示されている。

利用停止等

現行の個人情報保護法で利用停止等の請求の要件は、個人情報の不正取得があった場合等、一部の法違反の場合に限定されていた。改正法では、「当該本人が識別される保有個人データを当該個人情報取扱事業者が利用する必要がなくなった場合、当該本人が識別される保有個人データに係る第22条の2第1項本文に規定する事態が生じた場合その他当該本人が識別される保有個人データの取扱いにより当該本人の権利又は正当な利益が害されるおそれがある場合」利用停止等を請求することができる(第30条第5項)。

今回公開された資料②では、利用停止等が請求できる新たな3つの場合について

  1.  第22条の2第1項本文に規定する事態が生じた場合
    →委員会への報告対象となる重大な漏洩等の事態が生じた場合
  2.  利用する必要がなくなった場合
    →利用目的が達成されたり、利用目的が達成されなかったものの当該目的の前提となる事業自体が中止になったりした場合等
  3.  当該本人の権利又は正当な利益が害されるおそれがある場合
    →法目的に照らして保護に値する正当な利益が存在し、それが侵害される恐れがあることが必要となり、「正当」かどうかは事業者との関係で決まるもので、事業者側に本人保護の必要性を上回る特別な事情がない限りは、事業者は請求に応じる必要がある
    と解説し、(2)と(3)の場合の具体例を添えている。

また、改正法では、利用停止等の請求の要件が認められる場合、個人情報取扱事業者においては、「本人の権利利益の侵害を防止するために必要な限度で」利用停止等を行わなければならない(第30条第6項)。
今回公開された資料②では、個人情報取扱事業者は、本人からの請求が「本人の権利利益の侵害を防止するために必要な限度」を越えている場合には、必要な限度を超える部分については、請求を拒むことができる、と解説し、具体例を添えている。

さらに、改正法では、利用停止等の請求の要件を満たす場合であっても、利用停止等を行うことが困難な場合は、本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置(代替措置)によって対処することも認められる(第30条第6項ただし書)
今回公開された資料②では、この代替措置について、生じている本人の権利利益の侵害のおそれに対応するものであり、本人の権利利益の保護に資するものである必要がある、と解説し、具体例を添えている。

【PPC 改正法に関連するガイドライン等の整備に向けた論点について(不適正利用の禁止)】
https://www.ppc.go.jp/files/pdf/210219_shiryou-1-1.pdf

【PPC 改正法に関連するガイドライン等の整備に向けた論点について(利用停止等)】
https://www.ppc.go.jp/files/pdf/210219_shiryou-1-2.pdf

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