- 2021年 2月 23日
英国監督機関ICOは、1月から2月にかけて、個人の同意を得ることなく大量のマーケティング電話をかけていたとして、6社に対し計75万ポンドの制裁金処分を科した。処分内容は以下のとおりである。
業種 |
電話回数 |
制裁金額 |
---|---|---|
マーケティング会社 |
617,323回 |
10万ポンド |
セキュリティシステム会社 |
851,392回 |
11万ポンド |
家電製品修理会社 |
1,103,292回 |
18万ポンド |
太陽電池設備会社 |
188,665回 |
9万ポンド |
コールセンター |
159,461回 |
12万ポンド |
石材会社 |
699,966回 |
15万ポンド |
PECRによるマーケティング目的の通信規制
英国では、ブレグジット後のデータ保護法、いわゆる「UK-GDPR」の特別法であり、欧州ePrivacy指令の英国国内法である「The Privacy and Electronic Communications Regulations (PECR:プライバシー及び電子通信規則)」により、Telephone Preference Service (TPS)に登録されている固定電話や携帯電話に、相手の同意なくマーケティング電話やメッセージを送信することを禁止している。TPSにはマーケティング電話等を希望しない個人が登録されており、TPSに登録した個人に対し、同意を得ることなくマーケティング電話をかけることはPECR違反に当たる。ICOは、これらの会社がTPSから登録者の情報を入手して、自社の通話先リストをスクリーニングすることを怠ったと指摘している。
PECRは同規則の違反に対し、最高50万ポンドの制裁金を科せるとしている。
Fines totaling £480,000 issued to companies making nuisance calls
ICO issues fines totaling £270,000 to firms making nuisance calls
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